合成界面活性剤の危険性
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合成界面活性剤の影響

合成洗剤は皮膚から体内へ侵入する
科学技術庁のデータによると、皮膚から血中に入る合成洗剤の量は、ウサギの塗布実験で0.53%とされています。皮膚の脂分がなくなってくると、ひび割れが生じますが、そうなると今度は100倍の量の合成洗剤が浸透していくとされています。こうして血液の流れに乗って、体中を合成洗剤が巡るわけです。口から入った場合は、一週間で99%排泄されますが、皮膚から入った場合は、10日目でやっと約10%の排泄です。残りの90%は、10日以降も体のどこかに残っているということです。口から入る可能性があるのは、食器に残った合成洗剤、もし野菜やくだものを合成洗剤で洗う人がいたら、野菜などに残っている合成洗剤、それから農薬。農薬にはほとんど乳化剤として合成界面活性剤が使われています。皮膚から入る可能性があるのは、食器洗いやシャンプー、洗濯した衣類の残留、はみがき。特にシャンプーは、大量の合成洗剤を手や頭皮から吸収している可能性があります。

合成洗剤は細胞を破壊する
塗布実験によると、第一に肝細胞の中のミトコンドリア(糸粒体)が最初に変化を始め、それと同時に細胞間隙が広がっていきます。そういう症状を起こすのは、接触している細胞が死に進むとき、細胞萎縮を起こした結果といえます。もう一つの原因は、血中カルシウムイオンが少なくなると起こす、といわれています。その両方が推測されます。次に、肝細胞膜が破れて細胞内物質が脱出していくという症状が出てきます。これは、細胞死を意味します。

胎児への影響
ネズミによる実験により合成界面活性剤が胎児に影響することがわかっています。受精直後に合成洗剤を母体に塗布する実験によると、出生数の減少、成長の遅れ、体重が少ないなどの影響がみられました。
出生数の減少については、受精卵の初期に死亡してしまっているということです。母体に与えた合成洗剤が皮下経由し、受精卵の表面を溶かすような状態で壊してしまうのです。
成長の遅れ、体重が少ないことについては、合成洗剤の影響で胎児の成長が遅れるということと同時に、肝臓や腎臓にみられる細胞が離れるという現象が血中のカルシウムの低下を招き、骨の形成が非常に遅れることが原因と考えられます。
また、一つの初期受精卵に入ったら、それは骨や筋肉や脳にもなりえる可能性があるということは大変重要な問題です。次に、胎児はおへそを通して栄養の摂取、酸素の摂取をしています。細胞は盛んに分裂をしていますから、入ってきたものをできるだけ吸収しようという働きをしています。ですから、大人よりずっと影響が大きいです。そして、母体はどんどん子供に与えるので、自分の方は薄められます。自分の有害物質を子供に与えてしまっているのです。
次に問題なのは、胎児が女の子の場合。その女の子が思春期から排卵する卵は全部胎児中にできてしまいます。胎児のときに、もし染色体に影響するような有害物質の害を受けたら、母体の孫にまで影響してしまうということです。
合成洗剤は、男性の精巣にも影響を及ぼしています。精巣の構造が光学顕微鏡による観察で正常でなくなっているという報告があります。近年、若い男性の精子数の減少が問題になっていますが、少なからず合成洗剤が影響しているのではないでしょうか。

カルシウムの減少を引き起こす
合成洗剤の有害性の実験によって様々な害が報告されていますが、カルシウムの減少もその一つです。カルシウムは生体にとって大変大切なもので、骨をつくる、筋肉を動かすときに重要なのはもちろんですが、脳が働くときにも大切です。神経が働くというのは神経伝達物質の移動によるものと考えられてきています。中でも、心を穏やかにする神経伝達物質とされているノルアドレナリンは、伝わるときに必ずカルシウムが近くの血管から供給されないと、その伝達がうまくいきません。また、免疫機能や細胞レベルでも細胞膜の反応のときにもカルシウムが必要だということがわかってきています。それほど、体の中でカルシウムは重要なのです。ですから、カルシウムを減少させるものは注意しなければなりません。
余談ですが、カルシウムの次に体内のミネラルの中で多いのが「リン」です。リンはカルシウムやマグネシウムとともに骨や歯を作る成分となったり、筋肉、脳、神経など様々な組織に含まれ、エネルギーを作り出すときに重要な役割をしていますが、現代の食生活では一般に不足することはなく、むしろ摂り過ぎが問題です。リンは、カルシウムの代謝と関係が深く、摂り過ぎると骨のカルシウムを減少させ、排泄させて、体中のカルシウムを減らしてしまうからです。
リンは酸味の素として加工食品や清涼飲料水に食品添加物として使用されていますから注意が必要です。

参考文献
『合成洗剤の話』日本消費者連盟
『だから、せっけんを使う』船瀬俊介
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